発行元:株式会社CWM総合経営研究所(経営革新等支援機関)
テーマ1.第6回公募採択結果が発表・緊急対策枠が追加されました!「事業再構築補助金」
■事業再構築補助金とは
新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、当面の需要や売上の回復が期待し難い中、
ウィズコロナ・ポストコロナの時代の経済社会の変化に対応するために新分野展開、業態転換、
事業・業種転換、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等、思い切った事業再構築に
意欲を有する中小企業等の挑戦を支援します。
また、事業再構築を通じて事業規模を拡大し、中小企業者等から中堅・大企業等に成長することや、
中堅企業等が海外展開を強化し市場の新規開拓を行うことで高い成長率を実現することは
特に重要であることから、本事業ではこれらを志向する企業をより一層強力に支援します。
■補助上限額と申請類型の種類
中小企業:最大1億円(補助率1/2)
中堅企業:最大1.5億円(補助率1/3)
通常枠、大規模賃金引上げ枠、回復・再生応援枠、最低賃金枠、グリーン成長枠、
そして新たに緊急対策枠が追加されました!
■第6回公募採択結果
第6回公募の応募件数は15,340件
厳正に審査を行った結果、7,669件が採択されました!
◎通常枠
・応募件数:11,653件
・採択件数:5,297件
◎回復・再生応援枠
・応募件数:2,933件
・採択件数:1,954件
◎グリーン成長枠
・応募件数:493件
・採択件数:197件
■業種別の応募・採択割合・都道府県別の応募状況
•日本標準産業分類で応募割合・採択割合を分析すると、特に製造業、卸売・小売業、宿泊業・飲食サービスが多い
•その他の業種についても幅広い業種で応募・採択されている
•各都道府県に応募件数をみると、単純な件数ベースでは、東京、大阪、愛知、兵庫の順に多い
•平成26年経済センサスに基づく都道府県毎の中小企業数に占める応募者の比率は関西周辺、東京、香川、愛知が多い
■応募金額・採択金額の分布について(全類型合計)
•応募金額及び採択金額の分布(全類型合計)を1,500万円単位で分析すると、
100~1,500万円が最も多く、全体の4割以上を占めている。
•次いで、1,501~3,000万円が3割以上となっている
■応募金額の分布(全類型合計)
•1,500万円までは応募金額が高くなるにつれて、件数も減少する傾向にある
•また、2,000万円付近の応募が多い傾向にある
■原油価格・物価高騰等緊急対策枠が第7回公募から新設
原油価格・物価高騰等緊急対策枠の概要
◎補助金額
1,000万円(従業員5名以下)
2,000万円(6名~20名)
3,000万円(21名~50名)
4,000万円(51名以上)
◎補助率
中小企業者等 3/4・中堅企業等 2/3
※従業員数5人以下の場合500万円を超える部分、
従業員数6~20人の場合1,000万円を超える部分、
従業員数21人以上の場合1,500万円を超える部分は2/3(中小)、1/2(中堅)
■ さいごに
新しく新設された『原油価格・物価高騰等緊急対策枠』は、回復再生応援枠の補助金額では
少ないと思われる企業には特にねらい目!第8回公募に向けて今から準備していきましょう!
補助金申請をお考えの方、話を聞いてみたい方ももちろん是非一度ご相談ください。
要件の詳細は事業再構築補助金ウェブサイトでも確認いただけます。
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/
⇒【2022年10月号①】事業再構築補助金.pdf
テーマ2.売り手も買い手も双方に適用される「インボイス制度」対策準備は大丈夫でしょうか?
■インボイス制度とは
インボイス制度(適格請求書保存方式)とは、適格請求書(インボイス)と仕入税額控除に関するルールを定めた制度です。
軽減税率の導入に続き、2023年10月に導入されます。インボイス制度が始まると、買手が消費税の仕入税額控除を行うとき、
売手が交付した適格請求書の保存をしなければいけません。
■インボイス制度のポイント
•適格請求書発行事業者は消費税及び地方消費税の申告義務が生じる
•適格請求書発行事業者だけが仕入税額控除できる
■適格請求書発行事業者になるべき事業者
\事業者で適格請求書発行事業者に登録しない場合以下の可能性が!/
①仕入税額控除の対象にならず、取引先から値引きを求められる場合もございます
②適格請求書発行事業者との競合に負ける場合もございます
<課税事業者>
現時点で「消費税課税事業者」にあたる事業者は適格請求書発行事業者に登録しましょう
<一部の免税事業者>
自社製品の取引先に課税事業者がいる事業者は取引先の仕入税額控除対象となりますので
適格請求書発行事業者に登録しましょう
■準備ポイントは3つ
<登録>
2023年10月1日から適格請求書を発行するためには、2023年3月31日までに登録を済ませる必要があります。
登録方法は国税庁HPを参照しましょう
<環境整備>
適格請求書等を発行するには、自社で使用している請求書等のフォーマットを適格請求書の記載事項に
合わせて変更しなければなりませんので自社の販売管理ソフトなどが対応可能か確認をしましょう!
<情報整理>
取引先の事業者が適格請求書発行事業者かどうか確認をしましょう!
仕入税額控除ができなくなる可能性がございます。
ツール選定(補助金申請)~ツール導入~運用・試用期間までのスケジュールも確認しましょう!
■ おすすめ公的制度2種
1.IT導入補助金
インボイス制度の対応を見据えた会計ソフト等のITツール導入をこれまで以上に促進するため、
補助率の引き上げ、クラウド利用料の2年分の補助を実施する予定です。
最大350万円のITツール導入補助に加えて、PC、タブレット、レジ等の購入も支援するとしています。
(対象経費)
•ITツール:会計ソフト/受発注ソフト/決済ソフトなどの初期費用、クラウド利用料など
•ハードウェア:PC・タブレットなどの機器購入費用
(補助額)
~350万円
(補助率)
1/2~3/4※補助額に応じて変動
2.小規模事業者持続的発展支援事業(持続化補助金)インボイス枠
持続化補助金は小規模事業者が経営計画を策定して取り組む販路開拓等を補助するもので、
「インボイス枠」として、免税事業者から適格請求書発行事業者(インボイス発行事業者)
に転換する場合、補助上限額が100万円に引き上げられます。補助率は2/3です。
(対象経費)
•機械装置等費/ウェブサイト関連費/旅費/開発費/資料購入費/雑役務費/借料など
•広報費・販路開拓に関わる費用など
(補助額)
~100万円
(補助率)
2/3 ※小規模事業者のみが申請可能
■さいごに
インボイス制度に対応するにあたり、必要に応じて請求書の作成システム、受発注システム等の
改修が必要になることもあるでしょう。制度導入にかかるコストをできるだけ少なくするために、
こうした補助金制度を上手に活用することをおすすめします。
補助金申請をお考えの方、話を聞いてみたい方ももちろん是非一度ご相談ください。
⇒【2022年10月号②】インボイス制度.pdf