■数字で見る相続
遺言公正証書 作成件数　11万1,977件

　日本公証人連合会によると令和4年に全国で作成された遺言公正証書は、11万1,977件でした。過去10年間の遺言公正証書作成件数の推移を見ると、概ね増加傾向にあるといえます。
　遺言の方式は民法で定められ、普通の方式と特別の方式があります。普通の方式には自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言があり、このうち公正証書遺言は、遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授し、公証人が遺言者の口述を筆記します。公証人が関与するため形式や内容にまず不備はなく、遺言書の原本は公証役場に保管されるので紛失の恐れもなく安心です。
　公正証書遺言の作成件数が近年増加しているのは、遺産分割協議に関するトラブル増加や、少子高齢化や感染症の流行を受け、突然死などに備え事前に相続対策を行う人が増えていることが背景にあると考えられます。

■資産安心コラム
生前贈与は今からできる相続対策　年末年始は家族で話すよい機会

■暮らしとお金の教養講座
相続した実家が空き家状態　その活用方法や対策方法は？

■相続・贈与の基礎知識
贈与税とは？　贈与税がかかるもの、かからないもの　仕組みを解説

⇒相続・贈与マガジン2023年11月号.pdf