医療等情報の利活用の推進に向け、制度設計の検討はじまる 《政 府》

2025年 10月 30日

政府は9月3日、「医療等情報の利活用の推進に関する検討会」の初会合を開催し、医療等情報の利活用のための制度設計に関する検討を始めた。

 この日、検討会事務局の内閣府は、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」(2025年6月13日閣議決定)、「規制改革実施計画」(2025年6月13日閣議決定)等を踏まえた医療等情報の利活用の推進に向け、①医療等情報の利活用の重要性、②患者の権利利益及び情報の保護等、③今後の検討の方向性――等を「基本的な考え方」として提案。医療等情報の利活用について、医療機関における医療の質の向上、国民の自らの健康増進等の一次利用の面から重要であるとし、二次利用の面からは、研究者や企業等のビッグデータの分析を可能とし、治療と結果の因果関係等の分析につながるようにすることにより、有効な治療法・医薬品・医療機器等の開発を通じた医療の質の向上、医療資源の最適配分や社会保障制度の持続性確保等に資するようにすることが重要との見解が示された。
 また、医療等情報は機微性の高い情報であり、特定の個人が識別され、情報が漏えいした場合に権利侵害につながるリスクがあることに十分に留意して、医療等情報の利活用が適切に行われることも確保することが必要であるとの見解を示した。併せて、国民側も自らの情報がどのように利用されているか知ることができるようにすることも重要視した。そのため、患者本人の権利利益を適切に保護するとともに、医療現場や国民・患者の十分な理解を得ながら、貴重な社会資源である医療等情報の二次利用を適切に推進することのバランスを求めた。

制度設計に向けた主な論点

 については、▼対象となる医療等情報、▼医療情報等の収集方法等、▼患者の権利利益及び情報の保護等、▼情報連携基盤の在り方等、▼費用負担 ――を提案。患者の権利利益及び情報の保護等は、①医療等情報の利活用に関する審査、監督、ガバナンスの確保を前提として、患者本人の適切な関与の在り方(同意の要・不要、患者本人の同意に依存しない在り方を含む)、②不適切な利活用を防止する措置や情報セキュリティの確保、③医療等情報の利活用に関する国民・患者の理解をどのように得るか、得られるか ――について論点に挙げた。
 検討会は、今後主な論点(案)を踏まえ、月1~2回程度、ヒアリング及び意見交換を実施する。医療等情報の利活用全体への意見等については、日本医師会や国立病院機構等をヒアリング対象とする。本年12月目途で中間とりまとめ、2026年1月~中間とりまとめを踏まえ、検討会を再開し、夏目途で「議論の整理」を行う予定。必要とされた措置内容が、法改正を要する場合には、2027年通常国会への法案の提出を目指すという。

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